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163号

2019/01/21

古くから流布することわざに「一富士二鷹三茄子」がある。正月の初夢に見ると縁起が良いとされるものを順に並べた言葉で、なかなかの存在感を誇っている。しかし、「四扇五煙草六座頭」という文句が続くことを知る人は驚くほど少ない▼語源には諸説あるものの、扇は祭礼や舞踊に使用される小道具、煙草は人々が集う旅宿や社交場に欠かせない嗜好品、また、座頭は琵琶や三味線などによる弾き語りを生業とした盲目の僧を意味し、いずれも古来よりめでたいものとされていた▼年末年始を勉強のラストスパートに懸けたい受験生は少なくないだろう。寝る間も惜しんでというのも本音に違いない。しかし、この時期に、ことわざのようにアレもコレもと、手を広げ過ぎるのはどうか。縁起の良い夢を見たいのなら、睡眠時間はしっかりと確保した上で、例えば、合格した自分のイメージを枕の下にしのばせるというのも一つの手かもしれない▼例年なら落ち着きを取り戻すこの時期、しかしなお、改元を控えてこの高揚感は続きそうだ。「平成」と呼ばれる日々も残りあとわずか。自分のペースを崩すことなく、一歩ずつ努力を重ねた受験生こそ、新時代を呼び込むものと信じたい。

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