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第40号(平成30年10月5日発行)フリーアナウンサー・天明麻衣子さん

2018/10/18

失敗できるのも若者の特権
自分の限界を決めずに何事にもチャレンジ!

フリーアナウンサー 天明麻衣子さ












 








 
 2015年8月、テレビ朝日系列「クイズプレゼンバラエティーQさま!!」の「学力女王No.1決定戦」に初出場ながら優勝するという快挙で一躍注目を集めた天明麻衣子さん。現在はアナウンサー業やタレント業、書籍の執筆業や講演活動など、各方面で活躍しています。
 東京大学(東京都文京区)出身の天明さんに、これまでの人生をおうかがいすると共に、高校生のみなさんに応援メッセージを送っていただきました。


青春を謳歌していた高校時代 E判定から東京大学に現役合格
 幼少期から本を読むことが大好きで、室内で読書に夢中になっているような女の子でした。父親はミステリー小説のファンでしたので、よく本を借りて読んでいたことを覚えています。
 中学校に進学してからは天文部に入部し、星や空の観察をよく行っていました。特に、学校に泊まってほかの部員のみんなと天体観測をしながらたくさんおしゃべりをしたことは、いまでも良い思い出として残っています。
 そして、高校は東京学芸大学附属高等学校(東京都世田谷区)に進学しました。友人の兄が通っていたこともあって、課題やレポートが多いという話は聞いていたのですが、実際に入学してみると想像以上に大変でした。しかし、書いたり考えたりする力が飛躍的に身についたと思います。また、文化祭にも積極的に参加し、高校3年生の時はクラス演劇で準ヒロインも務めました。目標にしていた賞を取ることができ、クラスメイトたちと共に喜びを分かち合うなど、青春を謳歌していました。
 通っていた高校は進学校ということもあって、大学進学については1年生の頃から意識していました。学校の定期テストなどでも成績は比較的上位でしたので、「上を目指せるなら頑張ってみようかな」と思い、東京大学がいつしか第1志望校になっていました。受験勉強は3年生の頃から本格的に開始し、睡眠や食事などの時間以外は机に向かって勉強に没頭していました。休みの日であれば一日に12時間くらいは頑張っていたと思います。
 春の模擬試験ではE判定でしたが、次第に成績も上がっていき、その結果を励みにコツコツと勉強に取り組んでいました。また、私は同じ場所だと集中力が切れてしまうタイプでしたので、予備校の自習室や高校の図書館など、いろいろな場所を活用して気分転換をしながら勉強に励んでいましたね。
 そうした積み重ねが奏功し、センター試験では9割の得点を取ることができ、2次試験もクリアして東京大学の文科三類に進学することができました。

大学時代は競技ダンスに熱中 卒業後はNHK仙台放送局へ
 大学進学後は、競技ダンス部に籍を置いて部活動に情熱を傾けました。競技ダンスは、社交ダンスを踊ってその美しさや技術を競うスポーツです。
 私の代では東京六大学の大会で優勝をするなど、かなり熱心で厳しかったことが印象に残っています。最初の2年間は駒場キャンパス(東京都目黒区)で学んでいましたが、勉強よりも部活動が中心の生活でした。
 3年生になると、学びの場が本郷キャンパス(東京都文京区)に移り、自分なりに勉強も頑張るようになりました。学部選択では文学部を選択し、哲学を中心に学修を深めていました。
 また、大学時代はNHKのEテレの番組にも出演させていただいた経験があり、番組でお世話になったアナウンサーの方々の働く姿に接して、漠然とそういう仕事に憧れを抱いていました。ですから、就職活動では放送局を中心に試験を受け、最終的にはNHK仙台放送局(仙台市)に採用されました。入社後は午後の情報番組やラジオのニュース番組などを主に担当していました。
 その後、紆余曲折を経て現在は株式会社ホリプロ(本社東京・目黒区)に所属させていただき、情報番組のキャスターや「クイズプレゼンバラエティーQさま!!」などに出演しています。今後はコメンテーターなど、仕事の幅をより広げていくことを目標に、頑張っていきたいと考えています。

大切なのは机に向かう習慣 自分なりの勉強法を見つけよう!!
 将来について真剣に考える高校生のみなさんに私からメッセージを送りたいと思います。
 私は現在、フリーアナウンサーとして活動していますが、高校生の時は自分が将来こういう仕事をしているとは夢にも思っていませんでした。高校生のみなさんは進路選択を迫られている時期だと思いますが、若いみなさんであれば軌道修正はいくらでもできますので、将来のことがハッキリと決まっていなくても決して焦る必要はないと思います。仮に回り道をしたとしても、失敗できるのは若者の特権ですし、そうした経験も後々になってみると、きっと役に立つのではないかと思います。
 みなさんが考える以上に、ご自身の可能性は広がっていると思いますので、自分の限界は決めずに何事にも前向きにチャレンジしていけば、きっと道は拓けるはずです。
 また、大学進学に向けて勉強を頑張る受験生にアドバイスを送るとすれば、まずは当たり前のことですが机に向かう習慣をつけることが大切だということです。もしもまだ机に向かう習慣がついていなければ、そこから意識してみるようにしましょう。そうすれば、自然と勉強に集中することができると思います。
 加えて、もう一つアドバイスをするとすれば、特に受験前は不安から参考書や問題集をアレコレと買いたくなるかもしれません。しかし、私の経験上多くの種類に手を広げることはあまりオススメできません。広く浅くやるよりも、自分に合っていると思った少し厚めのモノに徹底的に取り組むほうが、大きな効果があるように思います。
 自分なりの効率的な勉強法を見つければ、いまからでも志望校合格は十分可能です!!最後まであきらめずに頑張ってください!




てんめい・まいこ●1989年7月8日生まれ、横浜市出身。東京学芸大学附属高等学校から東京大学に現役で合格。在学中は文学を専攻し、卒業後はNHK仙台放送局の試験に合格して採用される。キャスターとして2年間勤務をした後、大手外資系金融機関に転職。結婚を機に退職し、スペインで1年弱を過ごす。現在はホリプロ所属のフリーアナウンサーとして活動し、BSジャパン「日経モーニングプラス」のサブキャスターを務めるほか、テレビ朝日系列「クイズプレゼンバラエティーQさま!!」などに出演。全国各地で講演会も行っている。

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