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第48号(令和2年10月5日発行)女優・松本穂香さん、俳優・瀬戸利樹さん

2020/10/12

いまがすべてじゃない! 焦らずに進路に向き合おう! 女優・松本穂香さん
訪れたチャンスを大切に、挑戦を恐れないで! 俳優・瀬戸利樹さん


 




























 NHK連続テレビ小説「ひよっこ」に出演し、その演技力が話題を呼んだ松本穂香さんと、「仮面ライダーエグゼイド」に出演し、幅広い層からの支持を得ている瀬戸利樹さん。二人が声優に挑戦した青春ファンタジー映画「君は彼方」が11月27日より全国で公開予定です。
 今後さらなる活躍が期待されている松本さんと瀬戸さんを訪ね、芸能界入りの経緯などをおうかがいすると共に、高校生のみなさんに向けた応援メッセージをいただきました。

――お二人が芸能界に入ったきっかけについて教えてください。
松本 高校在籍中に演劇部に入ったことが、私の中での大きな転機でした。それまで飽きやすい性格で何も続かなかったのに演劇部は3年間続けることができ、充実した時間を過ごすことができました。部活動を通して人生で初めて悔し涙を流したり、女優や声優を目指す友人が近くにいて刺激を受けたりと、それまでの自分からは想像できないくらい素敵な体験ができました。そうしたことがあって、自分から事務所に応募してこの世界に入りました。

瀬戸 僕は幼少期から中学3年生までずっと野球に熱中していました。しかし、ケガをしてしまったため、やむを得ず野球をあきらめることとなり、高校に入学してからは心機一転してサロンモデルの活動をするようになりました。その際にいまの事務所の人に声をかけていただいたことをきっかけに芸能界での仕事を始めました。

――お仕事をする上で大切にしていることを教えてください。
松本 とにかく「一生懸命」ということが重要だと思います。求められているものにしっかりと応じられるように誠心誠意、いただいたお仕事に取り組んでいます。得意ではない内容のものも中にはありますが、それでも「楽しもう!」と心がけると実際に楽しくなりますので、前向きな姿勢でお仕事に向き合うようにしています。

瀬戸 「謙虚」と「感謝」。この二つはどのような時でも強く意識しています。この仕事以外でもそうだと思いますが、自分一人で成り立つ仕事はないと考えていますので、いつまでも謙虚でいること、そして何事にも感謝することを忘れずに仕事に向き合いたいと思います。

――映画の配役が決まった時のお気持ちを教えてください。
松本 監督が私の出演作品を見てくださっていたり、今回演じた役柄が自分に自信がなく、あきらめやすい性格で共感することができたり、さまざまなことが重なっていて、強いご縁を感じ、オファーをいただいたことを嬉しく思いました。

瀬戸 声優の仕事は初めてだったので、不安な気持ちもありましたが、監督と一緒に何度もレッスンを行ったため、安心して映画に臨むことができました。

――制作中に印象的だったことはありますか?
松本 収録前に監督とリハーサルをした時のことが印象に残っています。ほとんど声優の経験がなく、アフレコは立って読むものだと思っていたのですが、リハーサルでは監督と向き合って動きながらお芝居をしました。声優のお仕事と普段のお芝居のお仕事を切り離して考えていた部分があったので勉強になりました。

瀬戸 監督とのレッスンの中で、「音域を外さないように」というアドバイスをいただきました。一つの映画で声域が違いすぎると別のキャラクターだと認識される可能性があるということを知り、声だけで表現をする声優の仕事のおもしろさにも気づくことができました。

――映画の見どころについて教えてください。
松本 自分にとって大切な存在であればあるほど、相手に気持ちを伝えることが大事だと気づかせてくれる作品に仕上がったと思います。映画を通して伝えることの大切さを感じ取っていただけたら嬉しく思います。

瀬戸 相手に気持ちを伝えることの恥ずかしさとか難しさなどは誰しも感じることがあると思います。「あの時に伝えておけば……」というように、後悔することが少なくないでしょう。その意味では、後悔したその後にどうするのかというのが大事なのではないでしょうか。この作品で何かしら心に響く部分があるはずですから、ぜひご覧になっていただきたいと思います。

――進路を模索する高校生にメッセージをお願いします。
松本 少しでも興味があれば、行動を起こしてみてください。周囲に夢や目標を持った友人がいると、進路を悩んでいる自分に焦る気持ちもあると思いますが、いまがすべてではないはずです。この先、何らかの目標ややりたいことが見つかる時が必ず来ると思いますので、気負わずに進路選択に向き合えば良いのかなと思います。

瀬戸 何かのきっかけというのは突然訪れるものだと思います。僕自身、やりたいことが見つからないまま過ごしていた時に事務所に声をかけていただきました。少しの変化や巡って来たチャンスを大切にして、出来事を前向きに捉えながら一度飛び込んでみてください。将来に向けて努力するみなさんを応援しています。



まつもと・ほのか●
1997年2月5日生まれ、大阪府出身。2015年に主演短編映画「MY NAME」で女優デビュー。連続テレビ小説「ひよっこ」(17年/NHK)や「この世界の片隅に」(18年/TBS)、「病室で念仏を唱えないでください」(20年/TBS)、「竜の道 二つの顔の復讐者」(20年/KTV)、映画「酔うと化け物になる父がつらい」など、出演作での演技が高く評価されている。待機作には映画「みをつくし料理帖」がある。

せと・としき●
1995年10月7日生まれ、千葉県出身。ドラマ「弱くても勝てます〜青志先生とへっぽこ高校球児の野望〜」(14年/NTV)で俳優デビュー。その後、若手俳優の登竜門と称される「仮面ライダーエグゼイド」(16〜17年/EX)に出演して脚光を浴び、映画「チア男子!!」(19年)などの多くの話題作に出演。10月からはドラマ「マリーミー!」(ABC)に出演。



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