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第53号(令和4年1月31日発行)俳優・高橋文哉さん

2022/02/04

自分のやりたいことに向かって
あきらめずに努力を続けて欲しい!

俳優 高橋文哉さん

































 令和元(2019)年9月から放送された特撮TVドラマ「仮面ライダーゼロワン」で、主演の飛電或人(ひでんあると)役を務めて脚光を浴びた高橋文哉さん。現在はカンテレ・フジテレビ系‶月10ドラマ”「ドクターホワイト」で若手研修医の佐久間新平役を演じて注目を集めています。
 高橋さんを訪ね、これまでの人生ストーリーをおうかがいすると共に、進路選択を控える高校生のみなさんに向けて応援メッセージを送っていただきました。


バレーに打ち込んだ少年時代 高校卒業時に調理師免許取得
 埼玉県の春日部市で生まれ育ちました。幼少期から活発な性格で、小学校時代にバレーボールを習い始め、バレーに熱中する日々を過ごしていました。また、小学生のころから「料理って楽しそう」という漠然とした興味・関心があり、よく料理を作っていました。母が毎日美味しい手料理を作ってくれていましたので、その影響も大きかったように思います。
 小学4年生の時の母の誕生日に、日頃の感謝を込めてハンバーグを振る舞ってみたところ、「ありがとう! とても美味しかった!」と、笑顔で食べてくれました。その時の経験から、「料理は人を幸せにすることができる」ということを強く実感し、料理を作ることが大好きになりました。
 小学校を卒業した後は地元の中学校に進学しました。中学校では小学校の時から続けていたバレーボールをさらに頑張りたいと思い、バレーボール部に入部。ほかの部員のみんなと共に勝利を目指して練習や試合に取り組む日々を過ごしました。
 そして志望校を決める中学3年生の時期に差しかかり、本格的に将来や進路について悩み始めました。自分の得意なことと言えば、「バレーボール」と「料理」の二つしか当時は思い浮かべることができませんでしたので、どちらかに集中できる高校に進学したいと考えました。自分自身の気持ちと真剣に向き合った結果、料理について本格的に学びたいと決心し、料理や食について学べ、高校では珍しい「調理師免許」を取得することができる学校に進学することにしました。
 高校進学後は国語や数学、英語、理科、社会などの一般科目に加えて、調理や栄養、食文化、食品衛生、公衆衛生などの専門科目も数多く履修することができました。
 高校に入学した直後は「将来は調理師になりたい」と考えていましたので、在校中はしっかりと勉学に励み、卒業時には調理師免許を取得することができました。しかし、幸運にも芸能界で仕事をすることができる機会をいただき、このタイミングを逃したら二度とチャンスは来ないだろうと思い、悩んだ末に芸能界に飛び込む決心をしました。特に、高校卒業後に「仮面ライダーゼロワン」で主演を任せていただき、飛電或人役を演じることができた経験は、自分の俳優としてのキャリアを築いていく上で、とても大きな財産になりました。


共演者に刺激を受ける日々 大勢の人に視聴して欲しい
 現在はドラマ「ドクターホワイト」で若手研修医の佐久間新平役として出演をさせていただいています。私自身、これまでの人生を振り返ってみても、医療ドラマに自分が出演しているイメージを全く持っていませんでしたので、オファーをいただいた時はとても驚きましたし、また嬉しく思いました。
 主演を務めるのは、高校生のみなさんが良くご存じの女優の浜辺美波さんです。私と浜辺さんは同学年で、非常に親近感が湧いていますが、浜辺さんの女優としての構えにいつも圧倒されています。撮影現場でのスタッフや共演者の方々への元気な挨拶や気遣い、コミュニケーションの取り方はとても同学年とは思えないくらい素晴らしく、浜辺さんがいるだけで雰囲気が明るくなります。お芝居に関しても、迫真の演技で長いセリフが淀みなくスラスラと出てくる姿など、現場では毎回勉強させていただくことばかりです。そのような浜辺さんと共演できることをとても幸運に感じ、日々大きな刺激を受けながら撮影に臨まさせていただいています。
 また、ストーリーに関してはミステリーサスペンスの要素が含まれたハラハラドキドキの魅力的な医療ドラマに仕上がっていますので、興味があれば、視聴していただければ嬉しく思います。


努力は必ず誰かが見ている 目標の実現に向けて頑張ろう
 いまは俳優として毎日充実した日々を過ごさせていただいています。俳優はテレビなどのメディアを通じて大勢の人たちに感動や勇気、元気を与えることができる素晴らしい仕事です。仮に目指したとしても、簡単になれるような職業ではありませんから、このチャンスをいただいたからには、これからも真摯に仕事と向き合い、出演者や関係者のみなさまと一緒に素晴らしい作品を世の中に送り届けていきたいと思います。
 進路選択を控える高校生のみなさんに対しては、自分のやりたいことや目指したい仕事・職業に向かって、あきらめずに全力を注いで欲しいということを強く伝えたいと思います。
 実現できそうな目標なのか、あるいは実現することが難しそうな高い目標なのかということはひとまず置いておき、まずは目標に向かって努力をすることが大切なのだと思います。努力を続けることによって、その姿勢を見てくれたり、気づいてくれたり、あるいは親身なアドバイスを送ってくれたりする人がきっといると思います。そうした努力が夢の実現に近づく第一歩になるはずです。
 たとえ失敗してもいいじゃないですか。いくらでもやり直しはできると思いますので、自分のやりたいことや目指したい道に向かって、これからの人生を切り拓いてください。みなさんの進路が素晴らしいものになるよう、陰ながら応援しています。



たかはし・ふみや●
平成13(2001)年3月12日生まれ、埼玉県春日部市出身。令和元(2019)年9月から放送された特撮TVドラマ「仮面ライダーゼロワン」で、主演の飛電或人役を務めて一躍注目を集める。以降、TVドラマ「着飾る恋には理由があって」「最愛」など、話題作に次々と出演。現在は毎週月曜日の午後10時に放送されているTVドラマ「ドクターホワイト」で研修医の佐久間新平役を好演するなど、今後の活躍がますます注目される若手俳優の一人。




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