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先端技術のテーマパーク・アキバ誕生

2005/09/08

電気街として、そしてポップカルチャーの発信地として、人々に認知されていた秋葉原が、新たな先端技術の発祥地として、変化を遂げようとしている。

 「秋葉原クロスフィールド」と名付けられたこの事業は、秋葉原を世界的なIT産業の拠点とすることを目標とした、平成13年「秋葉原地区まちづくりガイドライン」から始まった秋葉原の再開発プロジェクトだ。
JR秋葉原駅前に「秋葉原ダイビル」と「秋葉原UDX」という2棟の超高層ビルから構成されており、「産学連携」「情報ネットワーク機能」「集客機能」を有することで、秋葉原地区の拠点形成を目指している。

 今回注目したいのは大学と大学、産業と大学の二つが連携した「産学連携」である。「産学連携」とは大学や研究機関等において開発された技術やノウハウを民間企業につなげ、産業化へ結びつけることである。また産学連携を推進することで、企業においても、外部資源を活用した研究開発が可能となり、大学や研究機関等においても産業界のニーズを反映することが可能となる。

 こうした産学連携の利点を活かし、秋葉原クロスフィールド産学連携プロディーサー妹尾 賢一郎氏(東京大学先端研特任教授)は秋葉原を最先端技術のテーマパークとして三つのプロジェクトを始動させている。
 第一は先端技術の実証活用フィールドとして生み出された研究・技術が地域の人々に製品やサービスとして提供され、産業として生かされることで、その技術が再び研究対象となり、サイクルが生まれることから地域の活性化が発生する。第二は先端技術が発達することで産業観光地としてテーマパーク化し、世界的産業観光地として今まで以上に世界中の観光客が来日する場に成熟していく。第三は観光地として栄えることで、次世代が興味・関心を抱き、次なる人材の育成につながることを想定している。
 この夢のプロジェクトを現実のものとするべく、東京大学をはじめとする9大学(平成17年7月)が賛同し、動き出している。

 つくばエキスプレスの開通も伴い、世界に向けて技術のテーマパークとして稼動し始めた秋葉原。これからも目が離せない、熱い街になっていくだろう。

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