情熱を傾けられるものを見つけよう！

俳優　鈴木亮平さん


　



　



　

　

　テレビドラマや映画、舞台など多岐に渡る活躍で、いま大きな注目を集めている鈴木亮平さん。
　主演映画「俺物語!!」の公開を10月31日に控え、今後ますます活躍が期待されています。
　鈴木さんを訪ね、ご自身の進路ストーリーや「俺物語!!」の見どころなどについてお話をうかがいました。
　

小さい頃から「俳優になりたい！」
高校時代はアメリカ留学も経験
　小さい頃から、ジャッキー・チェンやアーノルド・シュワルツェネッガーといった世界的俳優の出演映画が大好きで、頻繁に見ていました。そうした影響もあって、語学にはもともと興味がありましたし、また、「将来は俳優になりたい！」と、当時から漠然と考えていました。
　高校時代は語学に力を入れている学校に進学し、アメリカ・オクラホマ州の高校に1年間の留学も経験しました。
　留学前はアメリカの人気青春ドラマ「ビバリーヒルズ青春白書」のような華々しい高校生活を期待していましたが、自分が実際に留学した先は牧場や農場に囲まれた本当に田舎。どこに行くのにもホストファミリーの車が必要で、ある意味本当のアメリカを見ることができた貴重な経験になりました。
　高校卒業後は、俳優になるために上京したいという気持ちがありましたし、語学の勉強も続けていきたい思いもありましたので、東京外国語大学に進学して、憧れのキャンパスライフをスタートさせました。　


大学時代は演劇サークルに入部
俳優としての基礎を築く
　大学入学後は、将来の俳優業に少しでも活かせるよう「演劇サークル」に入りました。
　自分が入部して一番初めに演じたのは『坂本龍馬』。もともと歴史上の偉人としても坂本龍馬を尊敬していましたので、ステージ上では自分の持てる力をすべて出し切り精一杯演じたことをいまでも鮮明に覚えています。
　そして、就職活動が始まる頃になると、自分のプロフィールを持って芸能事務所や制作会社50社以上をまわりました。周りの友人たちが一般企業に就職試験を受けに行っている姿を見た時は、不安に感じることもありましたが、「俳優になりたい！」という一心で自分を売り込んでいました。
　そして、運よく所属事務所が決まり、まずはモデルとしてデビューした後、俳優としての活躍の幅も徐々に広げていくことができました。


「俺物語!!」では30㌔の増量
熱い剛田猛男を熱演
　今回主演した映画「俺物語!!」では主人公の高校1年生・剛田猛男を演じています。原作での設定は身長2㍍、体重120㌔と屈強な肉体の持ち主でしたので、原作の役柄に少しでも近づけようと、1カ月半ほどで約30㌔の増量を行いました。猛男という役を演じる上で、増量は自然な流れでしたね。
　映画の内容は、読者のみなさんと同じ高校生活が舞台になっています。いかつい風貌で女子からは恐れられている猛男が親友のイケメン・砂川誠（演：坂口健太郎）と一緒にいたある時、ピュアな女子高生・大和凛子（演：永野芽郁）を街中で助けたことから凛子に一目ぼれしてしまう青春ラブストーリーです。
　しかし猛男は、凛子が砂川のことが好きなのだと察して、落ち込みながらも凛子と砂川の仲を懸命に取り持とうとする姿が作中で描かれています。
　「猛男の包容力」「凛子を一途に思い続ける純情な恋模様」「親友・砂川との深い絆」など、見どころ満載のロマンチック青春映画に仕上がっていますので、ぜひ劇場に足を運んでキュンキュンして欲しいですね。


これから進路選択を行う
高校生に応援メッセージ
　自分はもともと「俳優になりたい！」という目標がありましたので、自然とその実現に向けて行動していました。特に大学時代は語学を専攻していましたので、ゆくゆくは海外の映画などにも活躍の場を広げていければと考えています。
　しかし、多くの高校生たちは将来の進路が決まらずに、悩んでいる人たちがほとんどだと思います。
　そんな将来の目標がなかなか決まらない人は、まずはいろいろなことにチャレンジしてみるのが良いと思います。何かに情熱を傾けてみると、そのことが好きになったり、逆
にこれは合わないなといったことが分かってきて、自分の進む道が見えてくるかも知れません。　
　そして、自分のやりたいことが決まったら、その目標に向かって猛男のように一途に頑張って欲しいと思います。


すずき・りょうへい●
1983年3月29日生まれ。兵庫県出身。東京外国語大学卒業。2006 年俳優デビュー。NHK 朝ドラ「花子とアン」で注目を集め、その後「ホットロード」「予告犯」「天皇の料理番」など多数の話題作に出演。今後の活躍が最も期待される俳優の一人。