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「126号」

2015/12/14

天高く馬肥ゆる秋という諺があるように、秋は空が澄みわたる季節だ。気温が低く、乾燥した空気中に水蒸気やチリが比較的残らないため、視野が鮮明に開ける▼そんな晩秋の空を突き抜けた11月24日、鹿児島県の種子島宇宙センターにおいてH2Aロケット29号機が打ち上げられた。カナダ製の通信放送衛星「テルスター12V」の宇宙への投入がその目的だという。衛星放送やGPSなど、人工衛星のテクノロジーが私たちの生活に与える影響は大きい。宇宙開発技術への期待はますます膨らんでいくことだろう▼一方、心配されているのが若者の「理科離れ」だ。文部科学省が発表した全国学力テストの結果によると、学年が上がるにつれて理科に苦手意識を持つ生徒が増えていく傾向にある。質問紙調査でも「理科の勉強が好き」と回答する比率は、中3生では6割にとどまる。そのため、理科に対する関心を呼び起こす手段として、実験・体験を重視した教育環境の構築が急がれている▼大学入試センター試験まで1カ月。日々のモチベーションを維持するためにも、それが「理科」でも「国語」でもいい、自分の「好きな勉強」をいま一度考えてみるのも有効ではないだろうか。

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