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第29号(平成28年1月30日発行) 女優 高畑充希さん

2016/02/05

自分の直感を信じて未来を描こう!

女優 高畑充希さん


 



 



 

 

 

 テレビドラマや舞台、映画、CMなど、多方面の活躍でいま大きな注目を集めている女優・高畑充希さん。
 2016年は映画「植物図鑑」やNHK連続テレビ小説「とと姉ちゃん」でヒロインを務めることが決定しており、今後ますます活躍が期待されています。
 高畑さんを訪ね、ご自身の進路ストーリーをうかがい、高校生のみなさんに熱い応援メッセージをいただきました。
 

幼少期から女優を意識
読書好きな元気な少女
 家族揃ってミュージカルファンだったせいか、「私もいつかは舞台に立ってお芝居をしたい」と、漠然と考えていました。女優という職業に憧れを抱き始めたのは5歳頃だったと思います。
 小学校時代は読書が大好きで、いつも教室で夢中になって本を読むような女の子でした。特にミステリー小説や「青い鳥文庫」シリーズがお気に入りで、読み漁っていたのをいまでも覚えています。
 当時好きだった科目は「図工」。彫刻刀で版画を彫ったりしていました。一つのことに集中してやり出すと止まらない性格はいまも昔も変わっていないと思います(笑)。
 そして放課後になると、男の子たちと一緒に鬼ごっこをして遊ぶなど、街中を走り回る元気
な少女でもありました。  


中学時代にオーディション合格
念願の女優の道を歩み始める

 転機が訪れたのは2005年、中学生の時でした。それまでも舞台や芸能事務所のオーディションを受けてはいましたが、ホリプロ主催の山口百恵トリビュートミュージカル「プレイバックPart2 〜屋上の天使」のオーディションで1万人近い応募者の中から合格し、芸能界入りを果たすことができました。

 その時は、私はもちろん、家族もとても驚いていました。「夢だった女優になれる! これで人生が変わるんだな」と思ったら、とても嬉しくなりました。
 オーディションでは歌や演技などに加えてマラソンがあったことにとても驚きました。
 女優は体力も必要なので、持久力やメンタルの強さを見られていたのだと思いますが、マイペースで黙々と走れたのは小さい頃に鬼ごっこをして走り回っていたのが良かったのかもしれません(笑)。


「ピーターパン」で6年主演
1年ずつ成長を実感した毎日
 デビューしてから最も印象に残っているお仕事の一つが、07年から12年まで6年間にわたって主役を務めたミュージカル「ピーターパン」です。ピーターパンは、男の子のヒーローの
ため動きも激しく、10代の女の子にはものすごく大変な役柄でした。体力の限界に何度も挑戦した日々でした。
 このミュージカルは家族連れのお客様がメイン層でしたので、いかに子どもたちを惹きつ
けられるかにこだわって演技をしていました。
 当初は2年間の予定でしたが、結果的には6年間主役を務めさせていただき、毎年自分の成長を実感できる素晴らしいお仕事を経験させてもらいました。



充実の大学生活も経験
学生と女優を両立させる
 高校時代を振り返ると、芸能活動に理解のある学校に進学できたことも良かったですし、生涯つき合える大切な親友を得ることができたのが最大の収穫でした。
 何よりも、いろいろな価値観を持った同世代のみんなと出会いたいという思いもあって、大学進学も果たしました。
 進学後はフットサルサークルのマネジャーをやったり、写真サークルに入ったりと、キャンパスライフをエンジョイしていました。お花見や新歓コンパにも思い切って参加したこともあるんですよ(笑)。
 たくさんの友人や先輩たちとの出会いや交流によって自分の視野も広がったと思います。
 もちろん、授業も芸能活動の合間を縫ってできる限り出席するようにしていました。特に「心理学」にはもともと興味があったこともあり、楽しみながら講義を受けていました。大学は勉強が好きな人にとっては最高の場所だというのが、私が感じた印象です。

人生は一度きり!

自分が楽しめる道を選んで

 女優の道を歩み出してから、毎日が充実しています。それはお芝居が大好きだし、「楽しく仕事をしよう」って心の中でいつも思っているから。せっかくやるなら絶対楽しいほうが良い
なって思うんです。
 だから、高校生のみなさんも「親がこう言うから」「周りの人たちがこう言っているから」というように、周りの意見に流されてしまうのではなく、自分の直感を信じてやりたい道に突き進んで欲しいな。
 私が通っていた中学校は進学校だったので、同級生からは「えっ? 芸能界に行くの?」といった少し不思議な目で見られたこともありました。けれども、いまの私は夢を実現することができて本当に幸せなので、当時の選択は決して間違ってはいなかったのだと胸を張って言えます。
 人生は一度きりしかありません。みなさんも自分が将来やりがいを持って働ける仕事に就けるよう、高校生活を充実させつつ、これだと感じる進路を選択して欲しいと思います。


たかはた・みつき●

1991年12月14日生まれ。大阪府出身。2005年、女優デビュー。現在、テレビ東京「東京センチメンタル」に出演中。また、4 月スタートのNHK 連続テレビ小説「とと姉ちゃん」ではヒロインを演じることが決定している。さらに、映画では主演を務める「植物図鑑」(6 月4 日公開)のほか、「怒り」(9 月公開)にも出演しており、女優としてこれからの活躍が最も期待される一人。


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