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159号

2018/09/26

 夏の「第100回全国高等学校野球選手権記念大会」で、秋田県の公立・金足農業高校が準優勝という快進撃を果たした。決勝では、二度目の春夏連覇を狙う大阪桐蔭高校の猛打の前に涙を呑んだが、選手たちの活躍に地元・秋田県は大いに沸き立った▼秋田といえば、日本を代表するコメの産地だ。金色の稲穂が風に揺れてたなびく様子は、日本の原風景の一つでもある。なじみ深い「あきたこまち」の収穫もいよいよだ。風味豊かで、もちもちとした新米の出荷が待ち遠しい▼夏休みを終え、3年生は受験に向けた勉強に一層集中する時期となった。リラックスした環境で学ぶことも大切だが、試験本番で実力を発揮するためには、緊張感の漂う雰囲気の中で問題を解くことに慣れる必要がある。勉強に一点集中できる時間を少しずつでも確保していきたい▼甲子園で目覚ましい活躍を見せた金足農業高校だが、過酷な練習や実践に晒される選手たちのコンディションを日々支えてくれたのは、もしかすると地元で丹念に育てられたコメや農作物だったかもしれない。日常の中に溶け込んでいる周囲の支えに感謝しつつ、受験生の勉強も実りの秋を迎えて欲しいと切に願う。

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