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166号

2019/04/19

 4月は「出会いの季節」だという。入学式や入社式など、日本では新年度が始まる一方、海外ではそうした社会的な慣習や行事などがない国や、一斉に何かが始まるという文化を持たないところもある。桜が舞う情景に気持ちが溶け出すのは日本特有なのかもしれない▼この時期になると、「さくら味」の菓子や飲料が発売されるのが珍しくなくなった。これは桜の葉を塩漬けした時の匂いをもとにした味だと言われており、桜の花の味、さくらんぼの味ではないことを知らずに口にしている人は少なくない。知らないけれど美味しいと安心して食べることができるのも日本ならではだろう▼先日、プロ野球オリックスやメジャーリーグのシアトル・マリナーズなど、日米で大活躍したイチロー選手が引退を発表した。数々の記録を打ち立てたイチロー選手を形容する言葉の一つに「努力の天才」がある▼新年度を迎える季節だからこそ、いままで知らなかったことを調べてみたり、新しい目標を決め、目標に向かって課題を掲げたりと、心機一転新しいことに挑戦してみてはいかがだろうか。さまざまなことに出会い、知ることは全て自分の力へと変わるはずだ。努力の先でこそ、新しい何かが始まるのだと考えたい。

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