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191号

2021/05/14

 2021年の本屋大賞が発表された。発掘部門・みうらじゅん氏の『「ない仕事」の作り方』に興味を覚えた▼これまでにもAIや技術の発展により、「今後数多くの仕事がなくなるだろう」との指摘がなされてきた。しかし、新型コロナウイルス感染症の感染拡大により、それは想像していた以上に早く訪れたように思う。実際、テレワークやリモートワークを導入する企業が急速に増加したり、それに伴いデジタル化が一気に進んだりと、業務環境が激変した▼それでもやはり人間がAIに負けないと自信を深めるのは、「創造性」を持つからだろうか。いまやAIが自動生成で映画をも製作するというが、魅力的な作品に仕上げるには、数式では解けない「ひらめき」や「アイデア」が必要不可欠だろう。そうだとすれば、「ない」仕事は新たに創るしかない▼「思考力」の養成は、新学習指導要領にも定められ、高校には「総合的な探究の時間」が導入されている。探究学習で培った知識や経験は、その瞬間がいつだとは言えないが、社会に出てから必ず役立つはずだ。仕事の有無にとらわれず、新たなビジネスを創出し、社会全体を盛り上げる人材の登場と活躍に期待したい。



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