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205・206合併号

2022/07/25

 日本三大祭りに数えられる八坂神社(京都府)の祭礼・祇園祭(ぎおんまつり)は、7月1〜31日の期間中、さまざまな行事を執り行い、京都の街を盛り上げる。中でも17日と24日に行われるのが、祭り最大の山場となる「山鉾巡行(やまほこじゅんこう)」だ。人形や織物などで彩った豪華な山鉾が、京都市内を巡る▼祇園祭は、869(貞観11)年に疫病と天変地異を恐れた人々が、宮中の庭園に当時の日本の国の数と同じ66本の鉾を立て、安寧を願ったことが始まり。平安時代中期には都の人々が年中行事として親しむようになり、全国に広まったという。神様の力で怨霊を慰め、疫病を鎮めようと始められた「祇園御霊会」がいまも「祇園祭り」や「天王祭り」として受け継がれている▼人間は不安になる出来事が起こると心の拠り所を探す。探した先が「神」に辿り着くことが少なくないように思う。自分の力ではどうしようもできない物事に対して神に頼ってしまいたくなる気持ちは昔もいまも変わらないようだ▼期末テストも終わり、夏休みに突入する。受験生にとって神にもすがりたい気持ちになるかもしれないが、そうとはいかない。夏は受験の天王山。自分の力で志望校合格に向けて努力を続けて欲しい。




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