トップページ > 学窓 > 209号

前の記事 | 次の記事

209号

2022/11/22

 11月8日の宵、「一期一会」を経験した人も少なくないだろう。日本各地で皆既月食と惑星食を同時に観察できる珍しい一日となった▼皆既月食とは、月全体が地球の本影に入る現象のこと。この現象が起きている間の月は「赤胴色」と呼ばれる。赤黒い色に見えた今回の皆既月食は、86分間もの間、観察することができたという▼一方、赤胴色の月の影に隠れた青い惑星を観察した人もいたに違いない。月が惑星の手前を横切るために、月によって惑星が隠される「惑星食」も同時に発生していた。「天王星」と呼ばれる惑星が月によって隠され、青い光を放っていたのだ▼皆既月食中に惑星食が起こるのは、1580年7月26日以来442年ぶりのことだと聞く。皆既月食や惑星食自体の観測は珍しいことではないが、その両者を同時に見ることができるのは、おそらくは一生に一度の経験とも言えるだろう。天王星の肉眼での観察は難しく、ハッキリと観察するには双眼鏡や望遠鏡などの事前準備を必要とした▼受験シーズンの到来が目前に迫っている。多くの人が、大学受験を一生に一度の経験としたいのではないかと思いを巡らせる。大学受験を万全の態勢で迎えて欲しい。



[news]

前の記事 | 次の記事