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第58号(令和5年4月30日発行)俳優・本田響矢さん

2023/05/02

挑戦しない後悔よりも挑戦する後悔を!
やりたいことを見つけて挑戦してみよう!

俳優 本田響矢さん
































 「男子高生ミスターコン2016」でグランプリを受賞したことをきっかけに芸能界入りし、俳優やモデルとして活躍している本田響矢さん。本田さんが出演するドラマ「私と夫と夫の彼氏」が動画配信サービス「Paravi」で先行配信中であり、5月31日の深夜からはテレビ東京で放送予定とあって大きな注目を集めています。
 本田さんを訪ね、これまでの人生ストーリーをおうかがいすると共に、進路選択を控える高校生のみなさんに向けて応援メッセージを送っていただきました。


剣道に情熱を注いだ学生時代 中学時代は団体戦で優勝を経験
 私は福井県で生まれ育ちました。幼少期は気がつくとすぐに両親の元から離れていなくなってしまうような少し手のかかる少年だったそうです。また、幼稚園児の時にクラスのみんなと芋掘りをして焼き芋を食べたことが懐かしい思い出としていまも心に残っています。
 小学校3年生からは剣道を習い始めました。当時、福井県立武道館で空手や柔道、剣道などの武道が行われていることを知り、最初は空手に興味を持って訪れたのですが、せっかくなので剣道も見学してみたところ、竹刀を素早く振っている姿に心を打たれ、両親に頼み込んで剣道を習わせてもらいました。
 その後は剣道の練習に励み、中学校に進学後は剣道部に入部。平日は放課後に練習し、土・日曜日や祝日も練習や試合がありましたので、ほぼ休みなく剣道に打ち込んでいました。中学時代は一度だけではありましたが福井市の団体戦の大会で優勝したことがあり、その時はとても嬉しかったことを覚えています。団体戦は、仮に自分が負けてしまったとしてもチームメイトが対戦校よりも多く勝利すると勝ち進むことができるため、個人戦にはない魅力がありました。優勝できた時は剣道部のみんなと喜びを分かち合ったことが中学時代の最大の思い出です。


幼馴染からの誘いが人生の転機に 高校生ミスターコンでグランプリ
 中学校卒業後はスポーツ推薦で地元の高校に進学をしました。引き続き剣道部に入部し、剣道に打ち込む高校生活を送っていました。
 転機が訪れたのは高校2年生の時です。小学生の頃から一緒に剣道を習っていた幼馴染の女子生徒から「男子高生ミスターコンっていうコンテストが今度あるんだって。本田くんカッコイイから出場してみたらどう?」とメールが届きました。周りに芸能やモデルの仕事をしている人はいなかったですし、当初はあまり興味がなかったため断っていたのですが、「写真だけもらえないかな? あとは私のほうで書類を作成して送っておくから」と言われ、写真だけ渡すことにしました。その後しばらくして、コンテストの書類審査が通過したという連絡があり、面接試験を受けることになりました。
 幸運にも地域でのオーディションも通過して、最終審査の全国オーディションに参加することになりました。各地域のオーディションを勝ち抜いた十数人で歌唱やダンス、演技などのレッスンを一定期間受けた後に最後にステージ上でグランプリが発表されました。周りには自分よりも立ち居振る舞いが素敵でカッコイイと思う人がたくさんいましたので、半ばあきらめかけていたのですが、グランプリの発表の時に自分の名前が呼ばれました。「え? 僕?」というような驚きが大きかったのですが、次第に嬉しさもこみ上げてきました。このグランプリ受賞がきっかけとなり、芸能界への道を拓くことができました。


ポリアモリーの伊奈周平役を熱演 興味ある人はぜひ視聴して欲しい
 現在、ドラマ「私と夫と夫の彼氏」がParaviで全話先行配信されています。私はこのドラマに伊奈周平役として出演させていただいています。綾野綾乃さん原作の人気漫画「私と夫と夫の彼氏」を実写ドラマ化したもので、既存の概念にとらわれない夫婦の形や人を愛することについて掘り下げている作品です。私が演じた伊奈周平はいろいろな人を、人の数関係なく愛せる「ポリアモリー」という性質を持った人物という設定です。これまでの人生の中でポリアモリーの人と出会ったことはありませんでしたので、撮影前はポリアモリーについて自分なりにしっかりと勉強してから撮影に臨むようにしました。
 また、共演した堀田茜さんや古川雄輝さんとすぐに打ち解けることができ、良い雰囲気の中で撮影を無事に終えることができました。
 人間には一人ひとり個性があり、人を好きになるとはどういうことなのかを改めて考えることができる作品に仕上がっていますので、興味のある高校生のみなさんはぜひ視聴していただければ嬉しく思います。


警察官役の出演が目標 勇気を持って挑戦して
 現在は俳優やモデルとしてたくさんのお仕事をいただけるようになってきました。今後もいただいたお仕事を一つひとつていねいにこなしていき、仕事の幅を広げていきたいと思っています。
 また、私は幼少期から将来は警察官になりたいという夢を持っていました。人々の平和を守る素敵なイメージを抱いていたからです。いつの日か警察官の役をいただいて作品に出演することが現在の目標です。その夢をかなえることができるように、これからも仕事と真摯に向き合い精進していきます。
 進路選択を控える高校生のみなさんに対しては、自分のやりたいことや挑戦したいことを見つけて、それに向かって頑張って欲しいとエールを送ります。
 挑戦しないで後悔するよりも、挑戦して後悔したほうが絶対に良いと思いますので、少しでも興味・関心のあることに対しては積極的に挑戦してみてください。みなさんの希望進路が実現することを陰ながら応援しています。



ほんだ・きょうや●
平成11(1999)年6月20日生まれ、福井県出身。平成28(2016)年12月、〝みんなで選ぶ、日本一かっこいい男子高生〞がコンセプトの「男子高生ミスターコン2016」でグランプリ受賞、芸能界入り。平成29(17)年からはファッション雑誌『Popteen』でモデルを務め、同年10月「セトウツミ」(テレビ東京)で俳優デビュー。平成31(19)年4月からは朝の情報番組「ZIP!(」日本テレビ)にレギュラー出演して一躍注目を集める。令和5(23)年にはドラマ「私と夫と夫の彼氏」(テレビ東京)で伊奈周平役を務め「、明日、私は誰かのカノジョ Season2」特別編では初のオリジナルキャラクター・牧由人役で出演。今後の活躍がますます期待される若手俳優の一人。




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