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227号

2024/05/24

 ここ数年、夏本番になるとうだるような暑さが続いている。国際連合のアントニオ・グテーレス事務総長は昨夏、「地球沸騰化の時代が到来した」と発言した▼人類が他の生物よりたくましいというわけでないが、もし本当に地球が沸騰するような暑さに近づくとすれば、人類よりも先にさまざまな生きものからSOSが発せられるだろう。先日、近所のコンビニエンス・ストアの軒下に作られたツバメの巣を見ながら、それを考えた▼筆者が子どもの頃に愛知県で万国博覧会が開催され、地球から豊かな自然が失われることへの懸念が示されていた。しかし、いまはその頃よりも気候変動がさらに進み、海面の水位も上昇しているという。生態系への影響も必至だ▼これは言い換えれば、日常生活のふとした小さな変化には、地球全体の危機につながるような真実が隠されている可能性があるということだ。「地球沸騰化」という言葉を受け、改めて毎日の生活で感覚を研ぎ澄ませ、自然界からの警鐘を見逃さないようにしたいと気持ちを新たにした▼高校生のみなさんも、厳しい暑さで体力を奪われる夏本番が訪れる前に、勉強に集中できる習慣を身につけるようにして欲しい。



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