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〔第 70 号〕

2010/07/01

 7月7日は七夕である。織女と牽牛、二人の天の川伝説の由来には諸説あるが、この伝承がことさら私たちを感傷的にさせるのは、この二人の、一年にたった一度の再会が叶うか否かという切なさが心に響くからだろう▼その天の川に珍客が訪れたと聞く。7年間、60億㌔・㍍にも及ぶ宇宙の旅をしてきた「はやぶさ」である。この小惑星探査機は、カプセルを分離した後、大気圏に突入。地上に落下するカプセルを見送りながら、自らは天の川の中にある南十字星周辺で消え去ったという。現代科学の作り出した流れ星に、伝説の二人は再会を願っただろうか▼7月、夏休みを控え、大学はオープンキャンパスの最盛期に突入する。この機会に多くの大学に足を運んで、相思相愛の関係になれる学校とめぐり合って欲しい。「夏を制するものは受験を制する」と言うが、3年生の頑張りを応援したい▼さて、世間は目前の参議院選挙で騒がしくなってきた。新政権の首相と官房長官は、遅れてきた68年世代と揶揄されることもある大学紛争時代の証人でもある。そう言えばその象徴、東大・安田講堂の封鎖も7月のことであったか。「7」をめぐる印象深いエピソードを拾ってみた次第。

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