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第55回 苫小牧駒澤大学 小堀 訓男 学長
2011/04/01
学力で測れない、可能性に期待
「自分のナビゲーションシステムを構築しよう」
学生の〝人物〟を育てる
大学4年間を有意義なものにするために、本学は、少人数制の特長を生かして、学生の自己啓発や学びの目覚めなどを意識させる教育を実践していきます。
初年次からしっかりとした目標を持ち、行動できるよう、学生の〝人物〟を育てていきたいのです。例えるならば、いかなる状況にあっても、人生の目的や方向性を見失わない、自分自身の〝ナビゲーションシステム〟を備えた人物として成長して欲しいということなのです。
本学の国際文化学部が目指す「国際性」とは、自国や他国の文化、思想を勉強することだけに留まらず、そうした知識や経験を基本として、論理的な思考に基づく行動力などを指します。ですから、学生には、在学中に留学してもらい、さまざまな国の文化や思想を体験して欲しい。そして、日本文化と共通していることや異なっていることを体感することで、「日本人として、日本をもっと知りたい」という気持ちになって帰国して欲しいのです。本学は、現在でも海外の大学と提携をしておりますが、今後は、より活発な交流を促すために、これまでの長期の単位互換制度に加え、相手校の様子を知るため、一週間程度のショートステイ制度の導入などを検討しています。学生が、自ら実地体験することで、留学先を決定できる仕組みを構築する予定です。
苫小牧市に還元できる大学へ
苫小牧市に立地する本学は、地域貢献を第一に考えることを最優先とし、周辺の高等学校はもちろんのこと、近隣に住む市民に開かれた大学として、一般の方々を対象とした、公開講座の開講や図書館の開放などを検討しています。その背景には、大学が持つ資源を、多くの人たちと共有することで、従来はそれほど活発ではなかった地域交流を深め、大学と地域の新しい関係を築いていきたいという思いがあります。両者の関係性が強まれば、地域に対する学生の関心も高まり、例えば、行政による街作りなどに関し、学生が独自の意見を持って参加することができます。若くてみずみずしい感性によるプランなどが実現すれば、大いに刺激になりますし、ゆくゆくは、大学が街作りの拠点となって、良い影響を与え合うこともできるはずです。行政だけでなく、民間企業などにも呼びかけ、産学連携を図るとともに、就職先の開拓も進めます。
近年の就職難を受けて、道内での就職活動は厳しさを増しており、「東京で就職活動をしたい」という声も少なくありません。こうした要望に応えられるよう、駒澤大学(東京都世田谷区)との間で編入制度を検討中です。
偏差値はもちろん大切ですが、本学では、学生の可能性に期待しておりますので、その潜在的な力を引き出すために、制度の見直しを進めていく予定です。学長就任後は、私自身が近隣の高等学校を訪ね、先生方や高校生と交流を持ちたいと考えています。
深化していく本学にご期待ください。
【プロフィール】
(こぼり・のりお)法政大学大学院修了。政治学修士。駒澤大学法学部長を経て、現職。専門は国際政治学。「国家の行動基準」の研究。国際事象を分析しながら、その仮説を検証する研究課題に取り組んでいる
「自分のナビゲーションシステムを構築しよう」
学生の〝人物〟を育てる
大学4年間を有意義なものにするために、本学は、少人数制の特長を生かして、学生の自己啓発や学びの目覚めなどを意識させる教育を実践していきます。
初年次からしっかりとした目標を持ち、行動できるよう、学生の〝人物〟を育てていきたいのです。例えるならば、いかなる状況にあっても、人生の目的や方向性を見失わない、自分自身の〝ナビゲーションシステム〟を備えた人物として成長して欲しいということなのです。
本学の国際文化学部が目指す「国際性」とは、自国や他国の文化、思想を勉強することだけに留まらず、そうした知識や経験を基本として、論理的な思考に基づく行動力などを指します。ですから、学生には、在学中に留学してもらい、さまざまな国の文化や思想を体験して欲しい。そして、日本文化と共通していることや異なっていることを体感することで、「日本人として、日本をもっと知りたい」という気持ちになって帰国して欲しいのです。本学は、現在でも海外の大学と提携をしておりますが、今後は、より活発な交流を促すために、これまでの長期の単位互換制度に加え、相手校の様子を知るため、一週間程度のショートステイ制度の導入などを検討しています。学生が、自ら実地体験することで、留学先を決定できる仕組みを構築する予定です。
苫小牧市に還元できる大学へ
苫小牧市に立地する本学は、地域貢献を第一に考えることを最優先とし、周辺の高等学校はもちろんのこと、近隣に住む市民に開かれた大学として、一般の方々を対象とした、公開講座の開講や図書館の開放などを検討しています。その背景には、大学が持つ資源を、多くの人たちと共有することで、従来はそれほど活発ではなかった地域交流を深め、大学と地域の新しい関係を築いていきたいという思いがあります。両者の関係性が強まれば、地域に対する学生の関心も高まり、例えば、行政による街作りなどに関し、学生が独自の意見を持って参加することができます。若くてみずみずしい感性によるプランなどが実現すれば、大いに刺激になりますし、ゆくゆくは、大学が街作りの拠点となって、良い影響を与え合うこともできるはずです。行政だけでなく、民間企業などにも呼びかけ、産学連携を図るとともに、就職先の開拓も進めます。
近年の就職難を受けて、道内での就職活動は厳しさを増しており、「東京で就職活動をしたい」という声も少なくありません。こうした要望に応えられるよう、駒澤大学(東京都世田谷区)との間で編入制度を検討中です。
偏差値はもちろん大切ですが、本学では、学生の可能性に期待しておりますので、その潜在的な力を引き出すために、制度の見直しを進めていく予定です。学長就任後は、私自身が近隣の高等学校を訪ね、先生方や高校生と交流を持ちたいと考えています。
深化していく本学にご期待ください。
【プロフィール】
(こぼり・のりお)法政大学大学院修了。政治学修士。駒澤大学法学部長を経て、現職。専門は国際政治学。「国家の行動基準」の研究。国際事象を分析しながら、その仮説を検証する研究課題に取り組んでいる