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第11号(平成23年7月9日発行) タレント ベッキーさん
2012/06/04
真剣に叶えたい夢があなたにとっての大正解!
タレント ベッキー
日本国内で、広くその存在を知られ、国民的人気を博しているベッキーさん。テレビでの愛くるしい笑顔はもちろん、歌手「ベッキー♪♯」として、凛とした表情で歌を聴かせてくれるなど、その表現力は実に多彩だ。
10代から、人気タレントとして芸能活動を続ける一方で、高校時代や受験勉強、大学生活も充実できるよう、毎日を大切に過ごしてきたという。その進路ストーリーから〝幸せに生きるヒント〞が見えてくる。
〝二つの人生〞を充実させたい
高校入学と同時に、テレビ番組のレギュラー出演が始まりました。仕事と両立をしながらの学校生活でしたけど、芸能活動をしているからといって、学校の先生は特別扱いをすることなく、遅刻・欠席はみんなと一緒でしたから、きちんと通っていました。放課後の部活動みたいに「私はこれから仕事」って感じで職場に向かって。私は、二つの視点から自分の人生を考えていて、しっかり仕事をするのはもちろん、プライベートでは、友人を喜ばせたいって思っていたので、両方を充実させるために、自分の〝スイッチ〞を切り替えていました。
〝普通の感覚〞を維持していたい
進路について考え始めたのは、高校2年生くらい。当時「仕事しているから、進学しなくていいんじゃない」と言われることもありました。でも、高校を卒業して仕事オンリーになってしまったら、「THE・芸能人」になってしまう気がして…。高校時代と同じように、〝普通の感覚〞を持ち続けたいという思いが強かったし、未成年としてやるべきことを考えた時に、進学したいって思うようになったんです。大学か専門学校か迷いましたが、芸能活動をしていたことや将来は雑貨屋さんを開きたいという、ちょっとした夢があったので、仕事をしながら経営の勉強ができる大学に進学しようと、心に決めました。
雑貨屋経営が学べる大学選び
私の仕事を尊重してくれて、かつ経営も学べる大学を探していたとき、四年制大学の経営学部のことを知りました。雑貨屋経営について学べるのはもちろん、芸能活動を評価の一つとしてくれる入試形態があったので第一志望に決定したんです。
入学試験は小論文と面接、書類審査。論文対策の本もじっくり読み込みました。高校の先生には、小論文の書き方や模擬面接をしていただいたり、たくさん助けてもらいました
ね。私は仕事場に教科書を持ち込みたくなかったので、試験勉強は自宅。試験日までの日数から問題集のページを割って、計画を立てながら進めていきました。仕事で帰りが遅くなっても、「ここで寝てしまったら、明日の私が後悔する」と思い、計画通りに勉強。頑張った結果、「合格」の二文字をいただいたときは、嬉しかったのと同時にホッとしました。「この先の私の居場所がちょっと確保された」って。最初は単純に嬉しいなっていう気持ちが強かったんですが、次第に、先生や友人、家族、事務所の人たち一人ひとりに感謝の気持ちが湧きました。
経営の現実を知った大学生活
大学入学後、お仕事がぐっと増え、それまで以上にしっかりとした計画が必要になりました。授業は午前中に詰めて、夕方からは仕事というスタイル。もちろん、大学生活も充実させたかったので、バドミントンサークルに参加して、集まりにも積極的に参加しました。仕事でどうしても授業を休む時には、自主的にレポートを提出して、学業に対する熱意を自分なりの方法で教授に伝えていたんです。
卒業後、すぐに雑貨屋さんを開くつもりでいたのですが、経営学を学ぶうちに、芸能活動の片手間にできるものではないと実感。良い意味で現実を知ることができた分、その夢はもう少し先にすべきだと素直に思えました。卒業が決まったときは、とても嬉しかったのと同時に、これからは仕事に専念しようと決意しました。
すべての高校生へ
自分の興味があるものに向かって進むことが一番良いと思います。自分がどんなことに興味があるのかなと考えてみて、その方向に一歩踏み出してみてください。
そして、今回の震災でいろいろな経験をした高校生のみなさん。みなさんは、他の人の痛みが人一倍分かるようになったのだと思います。どんなに辛い時でも胸にあることが進路選びのヒントにつながるかもしれません。もちろん、大学や専門学校などに進むことだけが正解とは限らないし、いきなりお店を開いたって良いと思う。真剣に叶えたい夢があるならば、それがみんなにとっての正解だと思うから。
Profile
神奈川県出身。1984年3月6日生まれ。四年制大学卒業。趣味はピアノ、カラオケ。高校在学中にテレビ東京「おはスタ」のマスコットガールを務める。以後、国民的人気を博し、テレビドラマ、映画、コマーシャルなど、活躍の幅を多岐に広げている。
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