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〔第96号〕

2013/06/15

 先日、ゆるキャラ同士が「婚約」するというニュースが流れた。東日本大震災で被災した福島県本宮市と復興を支援した埼玉県上尾市が友好都市協定を締結することに伴い、両市のイメージキャラクターの婚約が決まり婚約式が執り行われるのだという▼ゆるキャラブームの火付け役となったのは、2007 年の「彦根城築城400 年祭」のイメージキャラクターである「ひこにゃん」だと言われている。いずれのキャラクターも地域振興のために、その地域の特色を前面に押し出しているが、近年は個性的なものも多く、愛くるしい見た目やキャラクター性から地元にとどまらず全国にファンを持ち、メディアへの露出やイベント参加などに忙殺される人気者も少なくないらしい▼ゆるキャラブームは大学にも広がっている。大学名や地域、ゆかりのある人物などモチーフはさまざまだ。グッズの展開や広報活動を通して、大学の広報戦略に貢献している様子が見て取れる。運が良ければオープンキャンパスなどのイベントで出会うことができるかもしれない▼受験生にとって「婚約」は入試の「合格」、就職活動中の学生にとっては「内定」と言い換えるのはいささか強引か。しかし、どちらもその後の人生に大きく影響する点では同じくらいのインパクトを秘めている。焦らずに相性の良い「伴侶」を見つけて欲しいと願う次第だ。

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