新語・流行語大賞が異例の4語同時表彰を行った。年間大賞として選出されたのは「じぇじぇじぇ」「倍返し」「今でしょ」「お・も・て・な・し」の四つだという▼大賞が一つに絞りきれないほど多くの言葉が流行したことに驚くばかりだが、そのほかお茶の間を騒がせた数々のフレーズを見ていくと、さまざまなことがこの一年で起こったことを実感させられた▼翻って、大學新聞の〝流行語〞としてしばしば紙面を飾ったのは「グローバル人材」「リーダーシップ」「学び」「キャリア」「就職難」といったところだろうか。産業界との接続や教育環境の構築に向けて大学界の基盤が揺れ動く様子が表れたと言えそうだ▼就職難で思い起こされるのが、就職活動に大きな変化が訪れるということだ。2016 年3月卒業の学生は、4年生の夏から企業の選考を受けるようになる。世間には「求人は増えている、選ばなければ仕事はある」という声もあるが、学生にしてみれば自分と合わない求人がいくら増えたところで意味はないというのが本音か▼今年は大學新聞にとっても「100 号」という大きな節目を迎えた。旬なニュースをお届けする本紙ではあるが、いま流行している言葉の字面だけに踊らされずに、さまざまな側面から情報にアプローチすることでその本質を伝えていこうと決意を新たにした次第だ。