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[第105号]

2014/03/04

ソチオリンピックが閉幕した。日本では深夜から明け方にかけて放送されることも多く、寝不足な日々を過ごした人も少なくないだろう▼日本選手たちの活躍もさることながら、あるエピソードに胸を打たれた。クロスカントリーの競技中にロシア選手が転倒し、スキー板が破損してしまった。それを見たカナダコーチが、自国の選手用のスキー板を履かせたのだという。平和の祭典といわれる大会ならではの出来事だろう▼五つの輪が描かれたオリンピック・シンボルは、クーベルタン男爵が考案し、1914 年に公表された。同じ年、第一次世界大戦が起こった。いまだに世界では争いが絶えないが、経済やSNS の世界でのボーダレス化は進んでいる▼社会の変化に応えるように、大学教育界でもグローバル人材育成の必要性が叫ばれ、多くの大学が世界を視野に入れて活躍できる人材の育成に取り組んでいる。若者にとって夢と世界は切り離せないものへと変化しつつある▼降り積もった雪が溶け、暖かな春の日差しを浴びて新芽が芽吹き始めたようだ。季節はついに三月になる。大学の入学試験もいよいよ佳境を迎える。三月の終わりまで、まだまだ受験のチャンスは残されている。一人でも多くの受験生が、合格というゴールドメダルを手にし、未来に向けて足を踏み出すことができるよう祈りたい。

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