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「136号」

2016/10/14

 金木犀の香りがあたりを包む季節が訪れた。季節感が希薄になったとはいうが、花から漂う甘い香りと共に体育祭や文化祭での楽しそうな声が聞こえてくると、やはり秋の気配を感じさせるのはこの瞬間なのだと思った▼10月を迎え、内定式を行った企業も少なくないだろう。怒濤の就職活動を突破したからなのか、半年後には新社会人として第一歩を踏み出すであろう大学4年生たちが頼もしく見えた。ひと回り成長した大人な雰囲気を身にまといつつある印象だ。学生でいられる残り半年を大いに楽しんでもらいたい▼翻って、高校最後の体育祭や文化祭が終わり、残すは大学入試のみだという高校3年生も多いに違いない。AO入試や推薦入試で志望校合格を果たした友人を羨ましく、時には恨めしく思うのも、やはりこの時期なのかもしれない▼「周りは気にするな」と言われても、こればかりは仕方がない。確かなのは、来年の4月に笑顔でいられるか否かは「いま」の頑張り次第だということだ。「後悔先に立たず」――。この言葉通り、どんなに頑張っても過去には戻れない。「あの時もっと頑張ればよかった」と後悔することがないよう、残された半年間を過ごして欲しい。

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