「144号」
2017/06/16
平成28年8月11日、「山の日」が施行されたことにより、6月は一年を通して唯一祝日がない月となっている。梅雨でジメジメとした日々が続くが、紫陽花を見ると少しばかり心が晴れる―。そんな季節の到来だ▼一方、6月は日本経済団体連合会の指針に基づく、企業の選考活動開始の時期でもある。経団連は会員企業に対し、学生の本分である学業に専念する十分な時間を確保するため、面接等の選考活動は6月1日以降の開始を求めている。しかし、経団連非加盟の外資系やIT企業などはこの限りではなく、この時期にすでに内定を獲得している学生が少なくないとの指摘もある。気分が滅入るのは何も梅雨のせいばかりではないようだ▼現在、新卒の就職環境は売り手市場と呼ばれ、企業は優秀な学生の獲得のため、選考活動を前倒ししがちである。企業も学生も、そして大学もなかなか落ち着かない。その意味では6月ほど関心を集める月はほかにないと言ってもよいだろう▼これからの時期、傘やタオルの準備は欠かせない。濡れたまま面接に臨むことがないよう気をつけたい。夏はすぐそこまで来ている。恵みの雨を楽しむ余裕を持って日々を過ごしたい。
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