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149号

2017/11/14

 今年も紅葉が色づく季節になった。日本ほど落葉樹の種類が多い国はなく、木々の鮮やかな彩りを楽しめるのも世界的には貴重なのだと聞く▼「日本は四季があるのが良い」―。語り尽くされたフレーズに聞こえるかもしれないが、季節の移り変わりを日々体感できることには意外な恩恵があるように思う。うだるような暑さや厳しい冬の寒さが何カ月も続いてしまうと、代わり映えのしない日々についだらけてしまいがちだ。多様な気候ゆえ気が引き締められ、時には気分転換にもなるのだと考えたい▼朝夕がひときわ冷え込み、北国からの雪の便りに冬の訪れを感じながら、気がつけばもうセンター試験まで2カ月余り。平成29年度入試において、国・公立大の推薦・AO入試実施校が過去最多となったのは記憶に新しいが、他方、多くの高校生が一般入試を意識していることに変わりはないだろう。余裕の表情で試験当日を迎える高校生はそれほど多くはないのだろうが、試験直前に焦って後悔することだけは避けたい▼風に運ばれる落ち葉一枚一枚に、残された一日一日を重ね合わせる気持ちで、日々着実に努力を積み重ねて欲しい。そろそろラストスパートが必要な時期だ。

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