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教科「情報」に教材を 東京情報大学

2007/09/12

 8月22日、東京情報大学において、情報教育研究フォーラムが開催された。先進的な情報研究を行う同大と、県下初の情報に関する専門学科である情報理数科を設置する千葉県立柏の葉高校との高大連携の一環として行われたもので、千葉県内を中心に全国の高校から70名ほどの「情報」教諭が集まった.

 導入から5年目を迎えた教科「情報」。パソコンやコンピュータソフトの使い方といった授業が多いというが、本来は情報を実践的に活用していく力,ネットワークの仕組みやセキュリティなどの科学的理、情報社会に参画する態度などをバランスよく育成することが求められる。  同フォーラムでは、平成18年度に高大連携協定を結んだ両校が,その取組の一部を「教材」として紹介し、県内外の「情報」の授業担当者らと「情報」の授業のあり方を考えた。

 分科会Aでは、学生による「セキュリティ」、「音のディジタル化」を扱った模擬授業が行われた。パソコンを2台使って不正アクセスやパスワード盗聴などの様子を見せ,防御の方法などを示したり、生徒役の先生方に実際に安全なパスワードを考えてもらうなど,理論だけでないわかりやすい授業が展開された。
 また、分科会Bでは,Adobe Flashを活用した教材作りセミナーが行われ,実際に先生達がソフトを使って、教科「情報」授業で利用できるWEB教材を作った。例えば色と光の三原色を視覚的に学ぶインタラクティブ教材・見る側が3色の物体を自由に動かし、重なるところの色の加算変化を知るといったものや、様々なツールを使ってキャラクターを登場させたりなど、大学教員と学部生がマンツーマンで演習補助に当たり、熱心に作成する様子が見られた。

不正アクセスの様子を見せて理解を深める

先生たちの指導には学生がマンツーマンであたる


 フォーラムでは、「うちの高校の生徒には難しすぎる」「この部分の理解はどうなっているのか」などの厳しい意見も飛んだ。しかし、「教員を排出する大学側と教育現場の高校側の双方が協力してよりよい「情報」の授業を作っていくことが目的です。また、高校の先生方の前で発表をする学生にとってもよい経験となります。」と同大事務局の村越伸氏が言う。アンケートでも「是非教材を活用したい」「全体の授業の流れの中で見られたのでわかりやすい」との声も聞かれ、高大連携で教材開発という画期的な試みを行った同フォーラムの役割は大きいと言える。

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