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238号

2025/04/15

4月が新年度のスタートとなる日本では、春の代表的な花とされる桜を見ると「いよいよ新しい生活が始まる」と感じる人も少なくないだろう▼一方、海外では新年度の時期が異なる。日本では学期と会計年度が始まるタイミングはどちらも4月だが、海外ではそれも異なる。例えば、アメリカの新学期は夏季休暇明けであることが多く、会計年度は10月からスタートだ。また、オーストラリアの新学期は1月末、会計年度は7月からとなっている▼これらの違いは、各国の歴史から来るものだとされている。日本では諸説あるが、会計年度に関しては江戸時代の年貢米から明治時代の金納に移行した際の予算編成スケジュールの都合という説が有力とされる。新学期もこれに合わせて4月に統一したらしい▼その国の歴史や文化によって異なる新年度。現代日本では「新年度=4月」が当たり前だとしても、日本が誇る四季のうち、国花でもある桜が咲き誇る4月に新たなスタートを迎えることができること。それは、日本のこれまでの歴史が生み出した魅力の一つと言えるだろう。その魅力に気がつくと、新年度への不安な心は癒され、新たな生活に期待できるのではないだろうか。

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