249号
2026/03/10
まさに卒業式シーズンだ。「出会いと別れの季節」と形容される春が訪れた。新たな環境に挑戦する人、転居を決めた人、これまで一緒に過ごした友人や家族を送り出す人――。言葉にできない想いが交錯する季節だ▼学校生活を送る中で、「何のために学ぶのか」「勉強とは何か」を考えたことがある人は少なくないだろう。筆者の場合は、自分の世界を広げ、自分にとっての“幸福の形”を知る手段として勉強をしている。広義では、人と出会い、別れることも人生における学びの一つと言えるだろう。出会いと別れの経験を重ねることで、一人ひとりとの縁の重みを知り、別れには喪失感や痛みが伴うことを学ぶはずだ▼さまざまな人と関わりを持つことで、生き方や在り方の目標ができ、自分自身の輪郭が明確に浮かび上がるようになる。反対に、人と離れる経験によって時間が有限であることを体験的に理解し、誰かと過ごす時間を大切にできるようになっていくこともあるだろう▼春は、新たな自分との出会いとかつての自分との別れという両面を持ち合わせている。新たに挑戦するすべての人にエールを送るのにふさわしい、かぐわしい季節に心も浮き立つに違いない。
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