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「123号」

2015/09/12

来年度の新増設学部・学科にもその傾向が見て取れるように、「英語力醸成」「海外大学提携」「交換留学生」など、大学のグローバル化への動きが急だ▼そうした中、文部科学省が主導する「トビタテ!留学JAPAN」の第4期生募集が始まった。政府と支援企業が協働して、意欲と能力のある日本の若者の海外留学を積極的に支援する取り組みだ。応募のハードルを下げようと、今期は家計基準も緩和された▼諸外国の文化との相性は、実際に現地に赴いてみなければ分からないことも多いようだ。旅行でベトナム料理にすっかり魅せられた友人が、ランチタイムに頻繁にベトナム料理のレストランに足を運ぶ反面、イギリス旅行から帰国するやいなや「日本食がとにかく恋しかった」と言い、その後はしばらく米と味噌汁しか口にしなかったことがある。「和食」がユネスコ無形文化遺産に登録された例を引くまでもなく、食文化は私たちの生活や健康に大きな影響を与えている▼インターネット全盛時代とはいえ、自分の五感で異文化を感じる経験はかけがえのないものになるだろう。官民の支援制度を柔軟に活用して、多くの若者が海外へ羽ばたくことを期待したい。

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