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【レポート】保育の学びについて知ろう! 聖徳大学

2007/08/28

 保育士・幼稚園教諭を志望する高校生は少なくないが、「保育」の学びとはいったいどんなものがあるのだろうか?「保育の聖徳」で有名な聖徳大学(千葉県松戸市)に通う3人の学生からその学びについて聞いた。

前野美早姫さん・3年生
保育士・幼稚園教諭・小学校教諭の免許取得のため勉強中。ピアヘルパー、キャンプインストラクターなどもあわせて勉強している。

新井裕莉香さん・3年生
保育士・幼稚園教諭・小学校教諭の免許取得のため勉強中。

塩沢典子さん・3年生
保育士・幼稚園教諭の免許取得のため勉強中。

■講義
保育士や教員経験のある教授が多く、講義などで「保育園の園長をやっている人など、自分が経験したつらかったことなど話してくれるのが勉強になる」と塩沢さんが語るように、大学には人生の先輩がたくさんいる。

■ピアノ
同大では厳しいと有名なピアノ。簡単なお遊戯の伴奏ができればいいと思ったら大間違い。初級者のバイエルに止まらず、上級のソナタ・ソナチネまでしっかり行う。「個室の練習室でたくさん練習しました」と新井さん。

■造形
実習の際に使う名前付きワッペンや、指人形など、学習で使う教材や道具は自分で作る。完成度の高い作品に舌を巻く。センスがなければだめなのか…と不安になるが、色の組み合わせやデザインなど、ある程度の見本はあるという。
そのほか、お遊戯の歌や体操、手遊びや折り紙など、作り方集・遊び方集も、細かいデザインで各自、自分で作っている。

■手遊び
「大きな栗の木の下で」や「ぐーちょきぱーで…」というのが有名だろう。授業でも多くの手遊びを習い、自分で考えて創作したり、他の学生の考えたものを共有したりすることで、前野さんは「道具が何もなくてもできるのが手遊び。とっさの場合にも子どもを楽しませる技が身につきました」という。
体操や音楽に合わせて体を動かす方法などを学ぶ。体操といっても、それぞれの動きに色々な意味があるのだという。「腕を伸ばす、反り返るなど、子どもの健康を考え、普段使わない筋肉を楽しく使う工夫があるというのは勉強になった」と新井さんは言う。

■乳児保育体験
実際に本物の赤ちゃんの世話をする前に、実物大の人形で、ミルクを飲ませたり沐浴をさせたり、おしめを変えたりという勉強をする。複数人のグループで共有の人形を使うと言うが、「赤ちゃんに名前をつけてかわいがっています」と前野さん。

■実習
免許・資格を取る上で欠かせない実習。学生が口をそろえて大変だというのが「実習録」。毎日の記録と、その日その日に設けられるテーマについて、ただの感想でなく、学んだことを生かして考察を書かなければいけない。それらを通してさまざまな視点で子どもを見つめる目を養っているのだ。 しかし、「子どもと触れ合うのは大変だけど楽しい」とみな口を揃える。


●幼稚園教諭と保育士の違いは?

3人とも幼稚園教諭になりたいと言うが、その違いは何か?「保育士は子どもの生活面が中心で、食事や掃除など母親的役割が大きく、幼稚園教諭は、子どもの成長に必要なことを、一緒に遊ぶなどして楽しく教える役割が大きいのでは」とは塩沢さんの談。新井さんは「保育園は夜遅くまで預かるので交代制が多いけれど、幼稚園は1日中子どもをみることができる」という。

3人とも、免許・複数の資格の勉強をしているため、それぞれの特徴や良いところ、大変なところを比べて進路を決めることができているようだ。当然、複数の資格を取ろうと思うと、大学生活も土曜日までめいっぱい授業や実習があり、課題もこなすとなるとアルバイトの時間などはあまりとれない。それでも、3人は充実していると微笑む。
聖徳大学は今年度から児童学部・音楽学部が新設される。これまで、人文学部の中にあった児童学科、音楽学科が、それぞれの強みを生かして再編される形だ。「保育の聖徳」のますますの発展が楽しみだ。

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