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【第7号】

2001/02/25

21世紀―新しい時代。『新しい』という言葉は何かが変わるという期待を抱かせる。

文部科学省が「二十一世紀教育新生プラン」を公表した。文字通り「新しい、生まれ変わる教育のプラン」であるとの同省の意気込みが感じられる。今後は、そのプランに沿って法改正等も含めた「教育改革」を急ピッチで進めるという。

一方で、2002年度から導入される「学習指導要領」について否定的な意見が聞こえてくる。『学力低下』は必死であるというものだ。一時、文部科学省が「ゆとり教育」を見直すとの報道がなされ、それを急ぎ否定するという行き違いが生まれている。

今回の「指導要領」は、数年前に決定しているものであり、一部、小・中学校ですでに導入されているものであるにもかかわらず、基本的な理解が得られていないようだ。これは子を持つ親、そして現場の教員の間においてもいえることで、未だ必要とされる「教育の在り方」の共通のビジョンが見えてこないことを意味する。確かにこれまでのあり方、一人ひとりの考え方があり、すぐさま一つにまとまるなどということはあり得ないに違いない。しかし、共通のビジョンがなければ、ことは何も進まない。

今回の「教育新生プラン」では、本年を「教育新生元年」と位置づけ、国を挙げての取り組みとするため、町村文部科学省自身が全国のフォーラムやPTA等の会合に出向きアピールするという。共通の認識を持って動き出しましょうということだ。

今、大学、短大はそうした大きな流れの中で国公私立を問わず、自らの「改革」のあり方を模索している。「何を求めるのか」という問いに対し、それぞれの大学、短大はどう答えていくだろうか。その答えに注目したい。

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