【第31号】
2005/02/25
もはや冬の風物詩となった「第一生命サラリーマン川柳コンクール」。今年の入選作品が発表された。時代を映す鏡といわれるように、"ヨン様"に代表される韓流ブーム"負け犬"など世間を騒がせた話題や流行語がちりばめられ、コミカルに描かれている。
サラリーマン川柳のなかにも「ゆとり教育」など、教育に関する作品が含まれているかを眺めてみたところ、関連する作品が一句あった。『妻パート俺は日当で子はニート』(太田のん気)。
昨年の『労働経済白書』で五十二万人いると発表され、大きな問題となったニート。実際にはもっと多く人がいるという。作品にも取り上げられるほど、関心の高さを感じられるが、決して喜ばしいことではない。明治大学の諸富祥彦助教授は、「社会へ出て人間関係で傷ついた人がニートになりやすい」と、これからもニートが増えることを危惧している。人間関係能力を身につけるために、どう学生生活を過ごすのかが問題となるだろう。
次のようなものもある。岩手大学教職員組合が主催する「大学川柳コンテスト」。第一回は、「大学法人化」をテーマに、『学生の顔が見えない改革論』(岩手大学教員)がグランプリに選ばれた。
改革の良し悪しは別として、「大学の役割が変わった」と学長インタビューで杉山武彦一橋大学学長はいう。昔といまでは、社会から求められる「大学の役割」が変わり、教育面では、教育の均一化が求められる。ただ卒業するだけでは終わらない。この大学を卒業したなら、「最低限ここまでは知っている」ということが求められる。
さまざまな改革が起こるなか、中教審では、教育基本法が見直されようとしている。その一つに、長期休業日の取り扱いも審議項目にあるようだ。『夏休み短くなればだれ笑う』(大学新聞)。