【第66号】
2010/01/13
新年を迎え、正月気分を味わうことのできる人も多いだろうが、入試本番を控える受験生は、それどころではない。今年は寅年。「虎」にちなんだ故事成語などを集めてみたい▼予備校の入試分析によると、今年の受験生は確実に合格を目指す安全志向型が多いという。あまり高望みせず、実力相応の大学を狙うようだ。「張り子の虎」のように、根拠のない自信だけがあるよりはいい▼いくら受験競争が緩和されたとはいえ、当人たちにとっては、合格が決まるまでは不安との闘いである。決して受験が楽にもなったわけでもない。志望校合格に向け、「騎虎の勢い」で勉強しなければならない。ただし、「暴\\虎馮河」のような無理な勉強の仕方は禁物だ▼孔子は、無理するよりも、臆病に見えても慎重に周到な計画を立て、必ず事を成し遂げるような人がいいと言った。「虎視眈々」と志願校を狙うくらいの方が、いいのかもしれない▼新型インフルエンザの流行はピークを過ぎたようだが、手洗いや、うがいをしないことは「虎の尾を踏む」ようなものだ。健康でなければ、実力は発揮できない。健康管理には気を付けてほしい▼この拙稿で使った「虎」の故事成語や四字熟語が出題されたら受験生の役に立てるが、入試問題はそんなに甘くはないかもしれない。