【第67号】
2010/02/01
米国のある哲学の教授が、大きな空き瓶にゴルフボールを瓶いっぱいに入れるのを見せた。教授が瓶の状態を尋ねると、学生は「いっぱいです」と答えた。次に、教授は同じ瓶のゴルフボールの間に小石を流し込んだ。学生に瓶がいっぱいであることを確認した後、さらに砂を入れた▼「この瓶は人生を象徴しています」と教授は説明。「ゴルフボールはあなたにとって一番大切なもの、家族・健康・友人・信念など。小石はその次に大事なもの、仕事・家・車……。砂はそれ以外のことです」▼砂を先に入れてしまうと、ゴルフボールを入れる余裕がなくなる。人生も同じ。小さいことにばかり目をむけていると、大事なことのための余裕がなくなる▼大学入試も追い込みの時期に入った。日々の勉強に追われ、1日24時間では足りないと感じる受験生もいよう▼多くの受験生にとっては、勉強がゴルフボールに感じる。しかし、それは今だけ。もっと大切なものをつかむためには、大学に入学してから何をするのかなどの目標を見つめ直し、少し立ち止まる時間も必要だ▼冒頭の話には続きがある。教授は、ゴルフボール、小石、砂の詰まった瓶の中に、コーヒーを注ぎながら言った。「どれだけ忙しい日々を送っていようとも、友人とコーヒーを楽しむ余裕は必ずある」と。